中学生の英会話教材とは、何をどのように選べばいいのでしょうか。
- 買ってみたけど長続きしない、
- ダメだったから別の教材を与えたけどやっぱり続かない、
- 教材が増える一方・・・。
なぜこんなことになってしまうのでしょうか?
これ以上時間をムダにしない、お金をムダにしないためにはどうしたらいいでしょうか?
こうなってしまうのにはきちんと原因があります。
そしてその原因を取り除かなくては、いつまでたっても同じことの繰り返しです。
では原因とはなにか?
根拠をつきつめて考えながら、教材を選ぶときに考えるポイントとそれに基づいてリストアップした英会話教材を一例としてお伝えします。
ぜひ中学生の学習塾選び方の一環として参考になさってみてください。
この記事の概要
中学生の英会話教材が長続きしない原因
内容が今の子供の実力にズレがなく適しているか?
長続きしない大きな原因として、
ただ「英会話教材」という理由で漠然と選んでしまっていることが挙げられます。
何でこうなるのかと言えば、
親が先を見越して
「次の段階」を見過ぎて選んでしまうこと
というのが大きな理由です。
決して安いものではないので気持ちはわかりますが、
皮肉な事にこの部分を子供の「今」のレベルに合わせて考えることが、
あとになってあれも買いこれも買いということを防いで、安く済むことにつながります。
そして子供のほうも
「今」知りたいことが収録されている英会話教材であれば、
親が背中を押さなくても自分から「知りたい」という心境になるはずです。
その教材の内容が「今」知りたくなければ、当然のように続かなくなってしまいます。
「今」に必要な教材を選ぶことが大切です。
では「今」必要なレベルをどう考えるか?
ということに対しては、
中学生で必要なレベルの英会話というのは、まず高校進学を見据えたレベルということです。
つまり、もし難関校を目指したとしても、
「社会人のビジネス英会話」といった中学生で習う範囲以上のことは必要ありませんし、
まずそんな問題は高校受験に出ません。
ということは、中学生で必要なMAXのレベルはどこか?
というラインを引くことによって、
段階的に英会話教材のレベルを考えることができるようになります。
もしこれを3段階で「初・中・上」と分けるとすれば、
よりどの部分を学習したいかが見えやすくなることで、
教材のレベルと合わせやすくなってきます。
「今」必要なレベルは高校進学です。
英会話教材のレベルを高校進学に焦点を絞って、しっかりと把握することです。
すると的確なものを選ぶことができて、
その結果、子供の「今」に適した内容になるので続けることができるようになります。
子供が「知りたい」かどうかが続くポイントです。
しっかりと声が出せる環境になっているか?
しっかりと声を出して英会話の学習が出来ているかどうか?
と聞くと、なんだそんなことか、と思われるかもしれませんが
「英会話教材を続ける」ということを考えると大きな原因になります。
英会話の勉強をやり込んだ人であればわかると思いますが、
集中してやればやるほど声を出す事が大切だと感じるはずです。
本気で頭に入れようとした時は自然と声が大きくなっていた、ということはないでしょうか。
これはなぜかと言えば、当たり前のことですが「英会話」だから声が大きくなります。
これはほかでも言える事で、
集中すればするほどパソコンのキーボードをたたく音が大きくなっていた、
というのと同じで集中すればそれが発する音が大きくなります。
これは当たり前の事です。
英会話は「会話」なので、
覚えようと思えば無意識のうちにだんだん声も大きくなって、
さらにたくさん口から発しようとします。
そんなときに発する事を阻害するなにかがあれば、
「自由に声が出せない」という意識が自然と働くようになります。
常に頭のどこかにその意識があると
「大きな声を出すのは良くないこと」
というのが自然と身について、そのうち英会話そのものがイヤなものになってしまいます。
英会話がほかの机上の学習と大きく違うのは、
頭以外にも耳で聞く、
声を出す、
といった「五感」に集中する部分です。
この部分に関しては普段から大きな声であいさつをする、
などの家庭環境も大きく関わってきますので、
親としては伸び伸びと声の出せる環境かどうかを振り返ってみる必要があります。
声を出せる環境と、自分から声を出すという精神面が揃えば、英会話は続けることができます。
五感を邪魔する余計なものはとっぱらってしまってください。
中学生の英会話教材が増える一方になる原因
同じようなレベルの英会話教材になっていないか?
子供が今のレベルをクリアしてきたようなので次のレベルにステップアップする、
というときに、
英会話教材のレベルをしっかりと把握していないと教材ばかり溜まっていく事になります。
とくにこのステップアップするというタイミングで、こういったことが起こりやすいです。
購入してしばらく使ってみたら結局同じようなレベルだった、
でももったいないから使わないと損、
というふうにしてしまうと子供にとっては意味のないものになりますし、お金ももったいないです。
そんなことにならないためにも、
英会話教材の内容をしっかりと把握してから購入する必要があります。
この英会話教材のレベルというのは「単元」といった内容もそうですし、
会話のスピードなども関係してきます。
どちらかに偏って考えるのもよくありませんが、
その前に子供の具体的なレベルを知ることが先になります。
子供のレベルがわかった上で、
単元やスピードを考えることで今このときにマッチした英会話教材
を見つけることができるようになります。
いちがいに次はこれ!
ということでは、闇雲に購入するのと同じになってしまいます。
英会話教材の内容を詳しく知って、全体のバランスをよく見て選ぶことが大切です。
勉強法(メソッド)が統一された内容の英会話教材を選んでいるか?
この勉強法=メソッドという表現をしていますが、
これは例えて言うのなら学校の先生と思っていただけるといいです。
この勉強法が変わると子供にとっては先生が変わるようなものなので、
根本的な部分が変わることによって子供が英会話の学習をイヤになってしまうことがあります。
英会話教材とひと口に言っても、どれも必ず勉強法に基づいて作られています。
この勉強法というのはその販売している企業の考え方で違ってくるので、
それが教材に反映されるのは当然のことです。
この勉強法がない教材というのは、勉強として成り立たないので存在することはありえません。
子供に英会話教材を与えるときに、
教材の内容はOK、レベル的にもOK、
これでもう問題はないだろうと思ってたけど子供がなぜかやらなくなった、
ということであればこの学習法が全く逆のものだったりすることが多いです。
こうなると子供にとっては先生が変わることになるので、
「勉強の仕方」という勉強に行くまでの根本的な部分のために、
また1から頭を使わないといけないことになってしまいます。
こんなのは大人でもイヤになります。
勉強法についてはなかなか目に見えなくて調べにくい部分ですが、
こんなことにならないためにも詳しく知っておく必要があります。
英会話教材が溜まるばかりの原因でいちばん大きいのがココです。
この学習法がピシャッと合って次の英会話教材、
というふうにステップアップしていくと子供もすんなりと受け入れることができて、
そのままのペースで勉強を続けることができます。
中学生にとくに大切な勉強法は、
まず右脳で感覚として感じてから左脳で理屈を理解する
という順番での進め方と言われています。
中学生の英会話教材の同系列メソッド3選
ここで掲載する英会話教材は勉強法の系統が同じで、
中学生の範囲のレベルMAXはここまでという上限を決めたものです。
その中でレベルの段階をつけて、
中学生の英会話教材でこの組み合わせなら、
というものを参考までの例として挙げています。
勉強法はどれも英語よりも日本語をベースにしていて、
感覚の右脳➔理屈の左脳
の順で理解できるように構成されています。
勉強法、レベル、会話スピードなどを踏まえてリストアップしていますので、
ひとつの考え方になればと思います。
同系列メソッド「英会話初心者」向け教材
「スピークナチュラル」
スタンダード¥29,800
このスピークナチュラルは小中学校の学校教育の一環で使われたり、東京メトロが英会話学習の教材として使っているものです。
東京メトロでは英会話が初めての職員も多くて年齢層も幅広いので、誰でもわかりやすいということでこの教材を使っています。
東京メトロと聞くと大人向けかと思いますがぜんぜんそんなことはなく、小中学校で公式に使われているのでかなり基本的な内容です。
勉強法に右脳➔左脳のメソッドを用いて、まず感覚で英語を身につけるという考え方で構成されています。
会話スピードがスローテンポなので、リエゾン・弱形・破裂音消失といったナチュラルテンポではつぶれてしまう音も再現されていて、まずはなにを話しているかがわかるようになります。
学習レベルと会話スピードを考えると、英会話初歩の中学生に向いています。
(企業が設定している対象年齢は小学校高学年~シニアです)
教材の種類が「スタンダード」「海外旅行編」の2つがありますが、一般に幅広い範囲の内容になっている「スタンダード」があればいいです。
「海外旅行編」は興味があればくらいで、内容が海外旅行に特化し過ぎているのでここでは必要ありません。
同系列メソッド「英会話中級者」向け教材
株式会社しちだ教育研究所
「七田式英語教材7+English(セブンプラス・イングリッシュ)」
¥29,800
このしちだ教育研究所は、教育に関する賞を海外からもらっている古くからある会社です。
七田式はもともと右脳➔左脳の勉強法を用いていたので、
この教材の内容も感覚に働きかけるようになっています。
日常会話を完ぺきに覚えるということに特化しているので
TOEICで高得点を取ろうということであれば向いていませんが、
会話スピードも全体的に早めになっているので、
英会話の基本が理解できてから中学生の中級程度で使う教材です。
同系列メソッド「英会話上級者」向け教材
株式会社インフォファクトリー
「ネイティブイングリッシュ」
¥29,800
これもやはり日本語をベースにした学習法で、
右脳➔左脳の順で理解できるように構成されています。
いちばんの特徴は、速聴➔ナチュラルの会話スピードがあることで、速いスピードを聞き取ってナチュラルスピードを完ぺきにしようという、逆の発想がされていることです。
ですので英会話に慣れていないとさっぱり使えない教材になってしまいますし、内容もTOEICや英検を狙うことの出来る高度なものになっていますので、中学生でも上級レベルの教材といえます。
中学生の学力を上げるメソッドが使われた英会話教材のまとめ
中学生の子供が英会話教材での学習が「続かない」のは、
- 今このタイミングで知りたがっている内容の教材かどうか
- 伸び伸びと学習のできる環境かどうか
という教材も家庭も子供にマッチしてるかということが原因です。
もうひとつの「いっこうに溜まる一方」なのは、
- 与える教材のレベルが似たようなものかどうか、
- ステップアップしようとした時の「学習法(メソッド)」の系列が同じかどうか、
という教材を掘り下げて調べているかどうかが原因になっていることが多いです。
こういったことを踏まえた上で教材を選んで子供に与えると、いともすんなりと英会話の学習を進めることができるようになります。
それほどこうしたことを深く考えて実行することが大切になります。
3選で挙げたものはたくさんある英会話教材の中から、同じ系統の学習法が使われていてレベルが異なるものをピックアップしていますが、このように見てみても学習法とレベルで絞り込むことの大切さが分かってもらえるはずです。
この同じ学習法でピックアップした例で考えても、初心者の子供に「ネイティブイングリッシュ」を与えてもいきなり速聴でのレッスンになるので、子供がついていけず投げ出してしまうのは間違いなく目に見えています。
また逆に中級程度まで達した子供に「スピークナチュラル」を与えてもスピードがゆっくりすぎて、なにを今さらとなってしまってこの英会話教材を続けることはありません。
ひと口に英会話教材と言っても決してひとくくりのジャンルとして考えずにかならず方向性などいろいろな角度から細分化して考えるようにして下さい。
こうすることで、かならず子供の「今」に合った最適な教材が見つかるはずです。
これをやるかやらないかで、あとの結果が大きく変わってきます。
お金と時間をムダにしないためにも、この考え方は自信を持っておススメします。
ぜひ、こちらも参考にしてみてください。
https://gakusyujyuku.com/archives/22649