こんにちは田中家です。今回はいまだに被害者が出ている「学習教材の訪問販売」に騙されない、または契約してしまった場合の解約方法などを解説します。
私がつくずく感じるのは、この情報化社会となった現在でも「まだそんな会社があるのか」ということ。
学習教材の訪問販売というのは私の子供時代(アナログ時代)ではよくありましたが、インターネットリテラシーの高い現在(デジタル時代)でもわりと存在しているのが現状かと。
先日もこんなニュースを目にしました。➝中学生宅に長時間居座り勧誘 学習教材の販売企業に業務停止
子供にしつこく迫って泣かせた、というのだから本当にひどい話ですよね。
このままでは高校受験に受からないなどといって、高額商材を購入するよう執拗に進めてきたのだとか。
私も消費者庁のウェブサイトで確認すると、確かにこの業者は行政処分されていました。
(訪問販売業者【株式会社ワンズウェイ及びU-werkホールディングス株式会社】に対する行政処分について)
このような悪質業者に騙されないためには、より私たちのほうが賢くなって対処しなければいけません。
学習教材の訪問販売にどんなパターンがあってどう断ればいいのか、おすすめの方法をまとめたので防御策として身につけておきましょう。
学習教材における訪問販売の種類(パターン)
学習教材の訪問販売にはつぎのパターンがあります。
- 電話でアポイントを取った上で販売営業にやってくる。
- いきなり訪問販売にやってくる。
この2パターンについて詳しく解説します。
電話でアポイントを取った上で販売営業にやってくるパターン
いわゆる「2段階スタイル」で訪問販売をしてくるパターンです。
ある日いきなり電話をかけてきて自宅訪問する約束をとりつけ、訪問したときに契約をとるという営業方法。
まず1つ目の対処法として知っておきたいのが、いかなる場合でも「信頼のおける会社のみに電話番号を教える」ということ。
これは最低限でも守っておくことをおすすめします。
しかしなぜか電話番号が知られている場合もあり、こんな実例もあります。
私のところにも、実際に訪問販売業者らしき会社からアポイント電話が。
私は不審に感じて「どうやってこの電話番号を知りました?」と尋ねたところ、その業者いわく「AIを使ってランダムにかけている」との回答。
もちろん私は断りましたが、ランダムっていうのは変ですよね。
いくらAIを駆使したところで、うちに中学生がいることを何らかの方法によって、情報基データとして知っておかなければ無理。
学習教材を販売営業する会社からの迷惑電話とでもいうべきか。
どこかで情報が洩れているのだろうけれど、こんな電話パターンもあるので要注意です。
いきなり訪問販売にやってくるパターン
学習教材の訪問販売でとくに多いのが「いきなりやってくる」パターン。
超絶に仕込まれたセールス話術をもつ訪問販売員が、いきなり自宅へやってきて契約まで一気に話を進めるのがこれ。
すでのこのような販売営業をする時点で、極めて不審といえるスタイルです。
とはいえこのパターンの場合も、学習教材に見合った年齢の子供がいなければ訪問販売の意味がない。
そう考えるとやはり「事前に調査をした上でやってくる」ということ。
どこでどのように情報が漏れているのかわかりませんが、もしかするとランダムに訪問をして話をする上で「うまく聞き出されているかもしれない」ので、家庭内の情報について安易に教えてしまわないことが重要です。
最近のニュースになっている訪問販売のパターンも、この「飛び込み販売」が多く見られます。
まずは内情について余計なことを口にしない、というのが鉄則です。
学習教材における訪問販売の断り方
もし学習教材の訪問販売に出くわしてしまったら、流されるまま話を聞いていてはいけません。しっかりと断る術を身につけておくことが大事です。
電話アポイント「2段階スタイル」における訪問販売の断り方
訪問販売業者から「2段階スタイル」でまず電話があった場合は、きっぱりと「興味がありません」といって話を終わらせることがベストの断り方(対処法)です。
少しでも話を短く、余計なことを口にせずただ断るのみ。
訪問販売業者は巧みなセールストーク技術をもっているので訪問できるよう話を仕向けてきますが、内容うんぬんに関わらずとにかく「興味がない」とだけ伝えて早々と電話を切るようにすることが大切です。
もし興味があったとしても「興味がない」と言って断りましょう。
なぜなら電話でそんな高額な学習教材というのは、良識のある会社であればまずもって行わないため。
本当に価値のある学習教材であれば訪問販売なんかやらなくとも、おのずと評判も高まり購入へつながるから不要な戦略。
したがって電話で魅力的な言葉をかけられても「電話で販売してくるのは怪しい」と割り切って、少しでもはやく電話を切る方向へもっていくことが需要です。
いきなりやってくる「直接スタイル」における訪問販売の断り方
学習教材の訪問販売でとくに厄介なのが、いきなり自宅へやってくる「直接スタイル」です。
この場合の断り方として最適なのが、まずモニター付きインターホンであればその時点できっぱりと「興味なし!」と伝えること。
もしそんな設備がなければ、玄関に鎖鍵をかけたままドアを少し開けて断る。
対処法2つを実行できないといった場合、玄関のドアを開けてしまったときは話を聞かず「興味がありません」といって断ることが大事です。
しかし訪問販売員のほうも、断られること前提で教育を受けているのでこれまた厄介。
こちらが言葉を発せられないよう一方的に話をしてくるので、遮ってでも断ることが大切です。
いちばんやってはいけないのが「感情に流される」という対応で、訪問販売員はセールスのプロなのでときには情に訴えかけてくる場合も考えられます。
多くの家庭はこの「情」に流される場合が多く、また受験に合格するために必要など「弱み」につけこまれ契約をしてしまう場合もあるため、くれぐれも注意が必要。
直接訪問してきた場合も、電話と同じように基本は「興味ありません」とハッキリ断ることが大切です。
訪問販売で購入した学習教材のクーリングオフについて
もし訪問販売で高額教材を購入してしまった場合、クーリングオフ制度を使うことでキャンセルが可能です。
このクーリングオフ制度というのは商品を購入してから「8日間以内」であればどんな商品にも適用されるもので、しっかりと手続きを踏むことで全額返金してもらうことができます。
クーリング・オフってなに?
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
参考:国民生活センター「クーリングオフ制度」
よく訪問販売で購入してしまい「学習教材を誤って買ったので消費者センターに相談したい」という悩みを耳にすることがありますが、この相談先は消費生活センターになります。ウェブサイトを見るとクーリングオフ制度について、電話相談や方法について詳しく掲載されています。
まずは国民生活センター「クーリングオフ制度」で手順を確認して、もし難しそうであれば消費生活センターのホットラインなどを活用し相談するのがおすすめです。
学習教材の訪問販売は中学生のいる家庭はもちろん、とくに最近では発達障害児の学習教材として高い価格で購入を斡旋してくる場合もあります。
中学生向きの学習教材というのは、一般的に「1,000円前後(1教科1冊1学期分)」が妥当な相場。
したがって5教科全部を中学3年間に換算して、資料や参考書代を入れても10万円あたりといったところ。
もちろん教材内容によって金額は異なりますがそう大幅に高くなることはありません。
明らかに高額販売とわかるような中学3年間分で100万円くらいといった金額であれば、悪質業者の可能性が高いためクーリングオフ制度を考えることがおすすめです。
中学生におすすめの安全な学習教材
中学生に安心して利用できる、私がおすすめといえる学習教材を一例として紹介します。
学習教材の訪問販売といったような高額料金の心配もなく、極めて健全性の高いおすすめ教材を厳選しています。
通信教育「ネット教材」
タブレット学習を代表とするネット教材ですが、選び方によっては費用が高いばかりで学習効果が期待できない場合もあり注意が必要です。
とくに注意したいのが「機能面」で映像授業はもちろん、自分で作成できるテスト機能などが搭載されていると過去問など購入する必要もなく、経済的にも助かります。
通信教育「紙教材」
パソコンやタブレット画面では勉強しにくいという場合におすすめなのが「紙教材」ですが、しっかりと教科書準拠であったり解説がたくさん掲載されていることが重要なポイントになります。
また学習教材の訪問販売が行われるのも紙教材ジャンルなので、選び方にはとくに要注意。
価格面や内容には十分に注意をして、費用対効果が十分に得られる教材選びを確実に行うことが大切です。
オンライン家庭教師
通信教育の中で、唯一「対面指導」を行えるスタイルがオンライン家庭教師。したがって難関校対策や高校受験には最適ですがキャッチコピーに騙されないことが重要です。
私もオンライン家庭教師はくまなく今まで探ってきましたが、そこでわかったのが「あいまいな表現のキャッチコピーの多さ」。うんざりするほどいい加減なキャッチコピーが多いので要注意です。
とくに入会金無料や受講料の安さばかりを謳っているキャッチコピーほど適当な印象で、実際にはトータル費用で考えると割高になる場合もかなり多い。しっかりと内容を探ってどこも問題がないことをチェックして選ばなければいけません。
オンライン英会話
自粛生活ということもあって英会話スクールに通わせられない時代ですが、そこでもっとも最適といえるのがオンライン英会話。しかし闇雲に選ぶのではなく「カリキュラム」に沿って中学生に確実なレッスンができる会社選びが重要です。
オンライン英会話というのは大きく「ただ講師と話す」「カリキュラムに沿ってレッスンが進む」といった2つのスタイルがあります。この中で中学生に選ぶべきは「カリキュラム」にのっとったレッスンスタイルです。
まずは講師に日本語で質問をできることが重要な条件で、質問すらできないと英会話学習が先に進みません。また費用面においても健全性が高く実際に英会話を話せるようになるオンライン英会話選びが大切なポイントです。
プログラミング学習
中学生にとって新たな分野ともいえるのがプログラミング学習ですが、オンラインでも十分に学ぶことが可能。ただしいきなり高度なプログラミング言語ではなく中学生に必要な言語を学べるスクールを選ぶことがポイントです。
プログラミング学習の訪問販売はさすがに耳にしませんが、これからの時代は紙教材ばかりではなくこうした「ネットスクール」の訪問販売というスタイルが出てくる可能性も考えられます。
中学生のプログラミング学習でもっとも大事なのが「コードを書けるようになること」で、プログラミングを動かすだけのスクールを選んでしまうと意味がありません。本当の意味においてコードの書けるようになるスクール選びが大切です。
英検対策教材
学習教材の訪問販売でよくあるジャンルとしてこの英検学習も挙げられます。高額な料金が必要なジャンルではないので高額販売には注意が必要です。
英検教材というのは書店でも市販教材を入手することはできますが、苦手部分などがデータ化されテストとして表示されるなど「超効率化」を図ることが可能になるのがネットを使った英検対策教材です。
この場合も金額ばかり高くて市販教材と変わらないといった訪問販売レベルの教材もあるので、しっかりと注意をして選ぶことが大切です。
まとめ
今回は「学習教材の訪問販売」についてパターンや対処方法などを解説してきました。実際に私も訪問販売のでんわを受けた経験があるので、実際に起きているという現実がよくわかった次第です。
しかし学習教材の訪問販売というのは、すべて悪いものとして考えるのも正解といえません。
なぜなら高額で購入した教材を使って勉強した結果、高校受験にむけ大いに役立ったという可能性も排除し切れないため。
訪問販売による学習教材は詐欺などと噂されるのは十分に理解できますが、もしその教材で助かる家庭があったとするのならイチガイに悪いものと判断するのもどうかなと私は感じます。
つまり納得できるのであれば、学習教材の訪問販売を購入するのもありかなと。
ただし高額な金額で内容に見合ってない場合が多いので、お金の面においてはコスパに見合っていないですけど。
でもそれなら、初めから「健全性の高い学習教材」を探したほうがおすすめ。
悪質な訪問販売のおかげで学習教材のイメージは悪いですが、健全で安心できる教材を選ぶことで解消できます。
くれぐれも高額な学習教材の訪問販売には注意をして、安全性の高い「中学生本人や家庭にとって本当の意味で助かる」という教材選びを実践されるよう今回の記事を参考になさってみてください。